2009年11月23日月曜日

平成21年12月

入選   田村裕里恵

〇利用者の「おめさん好きだ!」一言を聞いて私も笑顔溢れる

(講評)利用者の笑顔で言ってくれた言葉が嬉しくて、作者も自然と笑顔が溢れてきた。歌らしく構えて作ろうとせず、伸びやかに自然に言葉が出ているのがいい。

入選   長谷川侑美

〇最終日利用者さんに「長谷川さん!」やっと呼ばれた私の名前

(講評)作者は介護基礎実習で、利用者から「実習生さん」とか「あなた」としか呼ばれず、寂しい思いをしていた。実習の最終日に初めてその利用者が、何度も作者の名前を呼んでくれた。互いに名前で呼び合う関係というのは、喜びを何倍にもする。

入選   細川紗希

〇利用者の私の名を呼ぶ声が聞こえる度に親近感増す

(講評)前回の実習では、作者が話しかけても返事をしてくれない利用者いた。今回同じ施設に実習に行き、その利用者は何度も作者の名前を呼んでくれるようになった。それが嬉しかった作者である。

入選   山本大祐

〇手を出すと握ってくれる利用者さんつい嬉しくて会うたび握手

(講評)作者が手を出すと必ず握手してくれる利用者がいたので、毎日手を握りかえした。結句に作者の高齢者に対する愛情がにじみでている。

以上、選評   土永典明