入選 希弥
〇丸い背をさする片手に気持ち込め私なりのコミュニケーション
(講評)看護実習で円背の高齢者の患者とかかわった作者である。三句の「気持ち込め」が優しく響いている。
佳作 長谷川侑美
〇「何してた?」必ず聞くよお父さん私が友と遊んだ日には
(講評)父と娘との距離感と温度差。父親は娘に対して、不器用さと間違った思いこみが災いして、娘と向き合えないことがある。父親の娘への心遣いがわかってもらえるのは、娘が就職した時なのか、それとも結婚した時であろうか。
佳作 土田美沙恵
〇これからは利用者さんの立場から考え方を変えてかかわる
(講評)今回の介護実習では、認知症の利用者とのかかわる難しさを感じた作者である。また、認知症の利用者の世界に自分自身が身を置くことを学んだ実習でもあった。
佳作 金岡春香
〇「ありがとう」未熟な私に絶大な勇気をくれたやさしい瞳
(講評)介護実習で利用者の介護がうまくできず、利用者に負担をかけてしまった時にも、その利用者は感謝してくれた。優しく「ありがとう」と言ってもらったことで、実習の真の目的を悟った作者である。
以上、選評 土永典明