2011年9月27日火曜日

平成23年10月

入選   相田恵里

〇初実習厳しい現場にあったのは教科書にない優しい言葉

(講評)実習の現場には教科書に書いていない、利用者や職員の優しい言葉と温かい触れ合いがあった。

入選   安達未紗季

〇驚いた濁点まじりあなたの声抱きしめられて始めて聞いた

(講評)作者が重症心身障害児施設へ実習に行った際、利用者に抱きしめられた。その時、今まで喋れないと思っていた利用者が発語した。それに感動した作者である。

以上、選評   土永典明

平成23年 9月

入選   金子穂波

〇玉入れで初めて見えた利用者のできないことを笑える強さ

(講評)普段は見えなかった利用者の表情が、レクリエーションの玉入れの時に見ることができた作者である。利用者は、玉を投げても全然届かないことを悲しいと思うのではなく、笑って楽しんでいた。

入選   河合麻奈美

〇「はっこいね!」私の片手包み込む小さな両手力がこもる

(講評)利用者が作者の冷たい左手を握り、温めるように包み込んでくれたのが嬉しかったのである。

入選   石川順一

〇金網に絡みつく葉を裏返す風が緑を黄緑色に

(講評)屋外でよく見かける風景を鮮やかに写し撮った、気持ちのいい歌である。


以上、選評   土永典明