2008年10月1日水曜日

平成20年10月

入選   間口知美

〇目が合うと必ずにっこりしてくれるその度ごとに元気をもらう

(講評)実習中に不安になったり疲れたりしたが、毎日作者と目が合うと笑ってくれる利用者がいた。その優しい眼差しは慈愛に満ちていた。

入選   石川順一

〇朝顔は野生の地にもたくましく紺色の花人に見せつけ

(講評)朝顔に対する叙情を示し、雑草の中に咲くたくましさを写実した。

佳作   須田悦世
   
〇母の日に贈る言葉「ありがとう」照れくさいけど心を込めて

(講評)恥ずかしがりで、愛情表現がうまくできない人が多い。「照れくさいけど心を込めて」とある実直さが快い。

佳作   倉田陽介

〇いつからか、向き合うことを恐れては素直になれず後悔ばかり

(講評)人間どう強がってみても、一人では何もできない。心の内面を吐露することで、自分の弱さと向き合っている。

佳作   古賀美貴子

〇母語るさっきも聞いたその話し加齢のせいか病気のせいか

(講評)人間、あるがままに生きればよいのだが、介護者にとってはそうもいっていられない。母を気遣う娘の思いが伝わってくる。病や老いは誰にとっても他人事ではないのだ。

以上、選評  土永典明

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

石川さんの短歌から、朝顔のようにたくましく生きていけたらいいですね。

人生の先輩 さんのコメント...

倉田さん私も日々後悔することばかりです。でも、尊敬する方に「後悔しても、その出来事をやり直すことはできない。後悔した事を反省点として生かし、その後、どう生きていくかが大切だよ」と教えていただきました。倉田さん、ぼちぼちと頑張りましょう